こんにちは、威吹電男です。
高校で物理を選択しており、生物をやっていないんだけど、農学部に興味がある。
そんな人がいるみたいですね。
中には「入学後に苦労するのか」ということが気になっている人もいるようです。
今回はそこについて解説します。
物理選択でも農学部に入れる?
結論、物理選択でも問題ありません。ただし、専攻によっては苦労はすると思います。
生物を勉強するのは当たり前
農学部は、農業を学ぶところであり、農業というのは生き物を扱う産業ですから、学問としての生物学も大事になるわけです。
高校で習う知識ももちろん大事で、大学ではさらに上級の細かい知識を習うのですが、高校で全く生物を勉強していない人はそりゃついていけないですよ。
中学でどこまでやっているかにもよると思いますが、細胞の役割とか、遺伝の仕組みとか、基本的なことが抜けていると、その上の細かい話をされても分かるわけがないんです。
まずは自分で、基本の内容を独学するくらいの姿勢は必要かと思います。
でないと、生物の応用である農学を学ぶ意味がないと言ってもいいでしょう。
算数が分からないのに数学を学ぼうとしているようなもんです。
まあ大学入学直後の授業は、高校の復習になることが多いですから(僕のいた筑波はそうでした)、そこまでキツくはないとは思いますけどね。
逆に、生物選択の人はつまらないと思うかもしれません。
つまらないなら、自分でさらに上級の興味ある参考書を買って独学しておけばいいのではないかと思います。
2年生にもなれば、だんだん話は細かくなっていきますので、予習になりますね。
大学の生物学といえば、王道の参考書があります。
「キャンベル生物学」です。
僕は持っていませんが、筑波大の生物学類の人は全員買っているそう。
お値段はかなりですが、1700ページの中に生物学の全てを網羅しており、興味ある人にとっては最高の本だと思います。
物理選択だし、いきなりこんなもの読めねーよ、という人。
そういう人は普通に高校生用の参考書でいいと思います。
こういうのとかね。図解で分かりやすいのがいいでしょう。
あと、そもそも生物は暗記が中心ですからね。物理ができる頭のいい君たちなら、生物も理解できるはずです。あくまで興味があればの話だけど。興味がなければ、参考書を読んでも頭に入ってきません。
農学は生物だけではない
農学部で学ぶのはもちろん生物学だけではありません。
大学のホームページを見ていただければ分かると思いますが、生命化学、農業経済学、環境工学など、農学が包含する学問の範囲は広いです。
(参考までに:課程·専修 | 東京大学農学部)
がっつり生物の分野もあれば、物理を主に用いる研究もあるわけですね。
ですから、ずっと生物を学び続ける必要はないわけです。
必修の基礎科目を履修して勉強した後は、自分の興味にしたがって、自由に選びましょう。
入試で科目を選べる段階で受け入れられている
入試で、理科は4科目中2科目選択になっていることがほとんどだと思います。
農学部であれば、僕もそうなんですけど、生物・化学選択が多いです。
ただ、中には物理・化学選択もいます。
生物は全然やっていません、中学でストップしていますという人。
個人的には「なんで生物やってないのに農学部興味あるの?」と思ってしまうんですけど、まあいろいろあるんでしょうね。
で、そういう人はそりゃ多少の苦労はありますよ。
1年生でほぼ必修に近い生物の授業では、生物未履修勢が「ヤバい、ついていけない」と焦っていた記憶があります。
ただ、仮に生物やってない人が大学入学後は全員落ちこぼれるほどのレベルでヤバいのだとすれば、入試で生物必修にするはずなんです。
そうではないということは、生物未履修でも問題ないという証拠ですから、安心してください。
努力次第でいくらでも挽回できるよ、という話です。
まずは授業を聞き、自分の理解不足を確認する。
そして、自分で「これは分かりやすいな」と思う参考書を買って、読んでみる。
それでも分からないことは、先生に質問するか、生物選択の友達に聞きましょう。
それくらいはできるよね?
研究室の同期にも物理選択はいましたが(しかも二次試験は理科ではなく地理選択)、入学後に自分で勉強して、結局何とかなっていましたよ。がっつり遺伝子の研究でしたが、きちんと成果を残せています。
まとめ
高校で生物やっていない人は、大学入学後に勉強すればOK。
そんなに難しいことではありません。
少なくとも物理やっていない人が工学部に入るよりはよっぽど楽です。
生物は楽しいですよ。
ではまた。