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大学生活

農学部卒の私が大学院に進学した理由を説明する

投稿日:2019年5月19日 更新日:

こんにちは。いわゆる農学部の大学院2年生、威吹電男(いぶきでんお)です。

大学生の皆さんは、今後の進路としては、普通に考えると就職するか進学するかの2択だと思います。

文系であればほとんど就職するでしょうが、理系の、特に偏差値の高い大学においては、大学院への進学率も高いです。

私は筑波大学出身ですが(大学院も同じ)、同じ学科で大学院に進学した人は約7割。多いですね。

こうなると、特に何も考えずに、周りに流されて大学院に進んでしまう人もいるはず。

ここでは私個人が大学院に進んだ理由を述べるとともに、皆さんの今後の進路選択のアドバイスをしようと思います。

 


私が大学院に進学した理由

①研究の仕事に興味があった

幼い頃から職業選択にはかなり悩んできましたが、研究者も選択肢の一つに入っていました。

大学院まで行った方が、研究について深く学べる上、研究職としての就職にも有利であることを多方面から聞いており、自分もとりあえず大学院に行っておけば安心だろうと思っていました。

 

大学在学中、研究をする期間は4年生の時のたった1年間です

しかも、学部で卒業するのであれば、就活もしなければいけないわけで、本格的に卒業研究を始めるのは4年の夏とかになります。

論文を書くことも考えると、実質研究に充てられる期間は半年ぐらいしかないのです。

今考えてみても、それだけで研究についての学びが十分得られるとはとても思えません。

 

研究というのは時間がかかるものです。

分野にもよると思いますが、雑誌投稿できるほどの論文を書くには、やはり3年くらいはかかるのではないかと思います。

 

また、大学院1年で初めて学会発表も行いました。

研究者に興味があるのであれば当然経験しておきたいことです。

卒論発表とは異なり、その分野に詳しい人しか集まらない場で自分の研究成果を発表する。飛んでくる質問ももちろん違います。

自分が発表するだけでなく、他人の発表を見ることも勉強になります。

分野は同じでも少しずつ研究テーマは異なるため、「こんな実験もあるのか」と、知見が広がります。

 

世界には実にたくさんの学会が存在し、それぞれで学問を究めたい人たちが集まっています。

僕はそういった世界を見て、「自分はこの世界でやっていくのは無理かもと思うようにもなりました。

そういうことも勉強なのです。

よく分からないけど何となくで進路を選ぶよりも、事実をもとに明確な理由付けができると、選択にも後悔がなくなることでしょう。

 

②自分の専門分野をもっと勉強したかった

似たようなことではありますが、研究だけでなく、自分の専門分野について詳しくなりたいとも思っていました。

私の場合、大学での研究テーマは「ニワトリの発生」だったため、ニワトリに関する知識、また動物の生理学や発生学についての知識が必要なわけです。

既に書いたように、4年生の時の1年間だけで、その分野をマスターすることは無理です。

もちろん毎日の作業量にもよりますけど。

 

大学院生の勉強は、基本的に論文を読むことがメインですが、読み慣れていないと結構難しい。初期の段階では、実験よりもこっちの方が辛かったりします。

論文の効率的な探し方もよく分かっておらず、結局4年生のうちにきちんと読んだ論文は10本もありません。

大学院では時間がたっぷりあるので、論文はどんどん読むことができますし、その分専門的な知識も身についていきます。勉強好きにはたまらないでしょうね。

 

また、研究者としては発表における質問への対応力も身につけておく必要があります。

言ってしまうと、質問にうまく答えられるかなんて、研究の関連知識と考察の量で決まるわけです。

大学院では考察にもしっかり時間をかけられるので、研究者としての思考力が身につきます。

 

③社会に出るための精神的・時間的余裕がなかった

自分に自信がなく、社会に出るのが不安。大学生あるあるだとは思います。

 

就活を始める友達もいた中、当時3年生だった私は、今と比較しても考え方や立ち振る舞いなどが非常に未熟でした。

コミュ障で自己肯定感も低く、無知で、周囲のできる人や大人に圧倒されていました。

そのため、自分が社会人として働く姿が想像できなかったのです。

よって、もっと世の中について勉強して、精神的にも大人になってから社会に出たいという思いがあったのです。

かといって、休学したり、就職浪人したりするのはリスクがあります。

その期間必死で考えて行動しないと、「何すればいいか悩んでいるうちに時間が過ぎていた」ということになります。

理系で研究にも興味ある私としては、大学院に進むという選択は至って普通であり、大きなデメリットはありません。

 

さらに、3年生では授業も多く、サークルの合宿や、学科での海外実習(フランス)にも参加し、結構忙しかったのです。

就活しようとは考えもしませんでした。

一応3年の7月に、研究機関での9日間のインターンシップに参加したのですが(単位になるので)、結果余計進路に悩むことになりました。

よって、当時就活するにしても、見る範囲が広すぎて苦労したと思います。おそらく忙しくて卒業研究もまともにできないでしょう。

せっかく自分の希望通りの分野で研究ができるというのに、それもどうかと思うわけです。

 

加えて当時は恋愛の深い泥沼にハマっていました。

特に3年の秋~4年の春あたりは、いろいろあって感情の揺さぶりがめちゃくちゃ激しい(人はこれをメンヘラと呼びます)時期でした。

後になって思い返すと、学生のうちで本当に良かったと思います(社会人でメンヘラはヤバい)。

 

③公務員試験に落ちた

実は大学3年生の時には、公務員になりたいとも思っていました。

2年生の終わりあたりから、研究者よりもむしろこっちの方が志望度が高かったのです。

 

職業は何であれ、研究の世界を知っておきたいという思いはあったので、大学院に進学するつもりではいたものの、運良く公務員試験に合格し、内定もいただけた際には、それはそれで運命として就職するのもアリかも、とも考えていました。

国家公務員であれば試験合格は3年間保持できますが(その後官庁訪問という鬼の面接がある)、県庁は2次試験の面接まで合格すればそれで内定が決まり、あとは入庁するか蹴るかしかありません。

 

しかし、上述の通り当時の私は自分の進路のために時間を割く余裕はあまりなく、公務員試験の勉強もそこまで捗りませんでした。

運良く一次試験は合格できましたが、面接の対策も不十分だったため、最終合格には至りませんでした。

まあ当然です。

 

その後受けた大学院の入学試験はTOEICの点数でほぼ決まるというぬるさであり、まあまあの点数を取れていた私は普通に合格し、大学院進学が決定しました。

 

大学院に進むか悩んでいる人へ

私が大学院に進んで良かったこと

私は上に述べた理由から大学院に進んだのですが、結果後悔はしておりません。

後悔がない大きな理由としては、自分の進路について考える時間をたっぷりとれたから。

 

確かに単に「就活失敗して逃げた人」にも感じられます。

しかし、その後進路を見直し、

「公務員よりも民間企業の方が良いのではないか?」と考えを改めるきっかけにもなりました。

そしてそれは間違っていなかったのです。

 

実際企業のインターンシップに参加した結果、非常に楽しかったのを覚えています。

公務員試験の勉強よりも何倍も楽しい。

 

結果、就活は順調に進み、4月という比較的早い段階で自分の納得いく会社から内定をいただくことができました。

 

時間を自由に使えるのは学生の特権

やはり社会人と学生の違いは、「時間があるかないか」だと思います。

社会人になれば、毎日の出勤に精一杯で、将来のことを考えている余裕などないでしょう。

もし仮に4年生で受験した茨城県庁に合格し、そこで働いていたとしたら、そこで満足してしまってそれ以上の可能性は見つからなかったかもしれません。

 

もちろん、大学院に進んだところで忙しさは変わらない、むしろ社会人より忙しい大学院生も多いとは思います。そこに関しては調査が必要ですね。

ただ、私の場合は、幸いなことにプライベートな時間もしっかり確保できているため、今後の生き方について模索しながら考えることができたのです。

 

はっきり言って、私は学部時代の頃の方が圧倒的に忙しく、研究室に配属されてからは暇な時間を持て余すことになりました。

もちろん研究は進めていましたが、研究だけする日々ほど単調でつらいものはありません。

特にこれといった趣味がなかったため、空いた時間でTwitterやYouTubeをひたすら眺めていました。

一見何の生産性もなさそうですが、私はその中で様々な人と出会い、様々な生き方を学びました。

そして最終的に、「情報を発信してお金を稼ぐ」という生き方に惹かれ、就活を終えた直後、趣味も兼ねた副業としてこのブログを立ち上げたのです。

社会の波に揉まれる前に、目標を立て、それに向かって努力する機会を得ることができました。

 

もちろん意識の高い人は、大学在学中に適切な進路を見出し努力する時間を設けています。

しかし私は要領が悪いのでそこまでしている余裕はなく、結果学生期間を延長するという道を選んだのです。

 

研究に少しでも興味があるなら大学院に行く価値はある

大学院に進学するのであれば、その目的(理由)はきちんと考えておいた方がいいと思いますが、理由としては「研究に興味あるから」だけで十分です。

 

本気で研究者を目指している人はもちろん、研究者になるかはまだ分からないという人も、大学院まで行って研究作法をきちんと学ぶ意味はあると思います。

自分が本当に研究に向いているのかをやりながら考えることができます。

もちろん研究以外の仕事について調べる時間もたくさんあるでしょう。

 

「研究者を目指してるわけでもないのに進学するなんて学費がもったいない」という意見もあるでしょう。

もちろんそこは親御さんと相談してください。実家に経済的余裕がないのであれば、諦めざるを得ない場合もあります。

 

うちは幸いなことにそこまで貧乏ではありませんでしたし、仮にやばい状況になったとしても、働き始めてから少しずつ返していけばいいのではないかと思います。

 

また、はなから研究なんて全く興味ないのに、ただ就活したくないからという理由で、周りに合わせて大学院に行くというのもさすがにもったいないので、やめておきましょう。

就活でも、「研究者にならないのに何で大学院に行ったの?」と質問され、そこできちんと答えられないと、評価は下がってしまいます(営業職志望である研究室同期の体験談です)。

 

途中で考えが変わってもOK

公務員をやめて食品業界を目指すことにした私ですが、初めは研究職を中心に考えていました。

しかし、食品の研究職は競争が非常に激しく、さらに研究に対する情熱もそこまで持っていなかったため、自分には無理かも・・・と思い始めました。

そこから必ずしも研究にこだわる必要はない、会社の事業にさえ興味があれば職種は何でもいいという考えに至りました。

結局就職を決めた会社では、「総合職」としての採用で、配属がどうなるかはまだ分かりません(後に工場での製造職になることが決定しました)。

 

こんな感じで、人の考えというのは変わるものです。

「研究に興味があったけど、やっぱりやめた」というのも、問題ありません。

大事なことは、研究をがんばりつつ、進路について真剣に考えることです。

本当に自分がやりたいことは何なのか?

最後まで答えが出なくても、ある程度専門に近い分野であれば、就活で内定は取れますので、いったん就職してから考え直すのもアリかと思います。

何も考えずにぼーっと学生生活を終えることだけはやめてください。

 

まとめ

以上、大学院に進学するかの判断について語ってきました。

私が大学院に進んだ理由は以下の4つです。

  1. 研究の仕事に興味があった
  2. 自分の専門分野をもっと勉強したかった
  3. 社会に出る精神的・時間的余裕がなかった
  4. 公務員試験に落ちた

最も重要なことは、1.の「研究に興味があるか」どうかかと思いますので、自分とよく相談して、少しでも興味があるのであれば行ってみるのがいいかと思います。

その代わり、後悔しないように、選んだ研究室でどんな生活を送ることになるのかぐらいは調べておきましょうね。

ではまた。



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威吹 電男(いぶき でんお)

1995年生まれ。大学で農学(畜産学)を専攻し、修士卒で食品業界に就職。
サラリーマンをしつつ副業として情報発信を行っています。

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